第10回講座                  12/12/15(土),16(日)
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  <講座内容>  

       移住者の家<H邸>・・・床板張り・囲炉裏作り


少し前に降り積もった雪もすっかり融け、塾当日は暖かく過ごしやすい日となりました!

今回の講座も前回と同じ家を改修します。

前回の作業は囲炉裏の間の解体まで行いましたが、その後大工さん、関係者によって少し作業を進め
囲炉裏の間の床下作りと台所の解体、床下作りまで完成されています。

作業は床板張りと壁板張り。

借り留めだけされている状態なので、残り全てを真鍮釘で打っていきます。
釘を打つ前には墨付けを行い、釘を打つ位置にチョーク線を引く。

    

     

壁板張りは2か所。梁の曲がりに合わせて木材を加工するのが難所です。
1か所目は最後が山場。自称棟梁の一番弟子といっているKさんが挑戦!
出来上がりはばっちり!合格をもらいました。

    

もう一か所は梁のすぐ下の壁。曲がった梁に沿って板を一枚づつ加工していかなければなりません。
また張り合わせる板の側面も梁にあわせて斜めに加工が必要。(写真下右)

    

続いて見切材の取り付け。壁板の上下の木の不揃いを隠すために取り付ける物になります。
場所によって名称があり、天井側は廻り縁(まわりぶち)、真ん中は見切(みきり)、床側は巾木(はばき)と言います。

    

並行して囲炉裏作り。
土台にモルタルを敷きその上にブロックを積み、それを交互に重ねて積み上げていきます。

      

    


二日目の作業は敷居の取り付けと建具の設置、補修。

もとあった敷居をきれいに掃除して取り付けます。

    

敷居のほぞ組み。糸を引いてきちんと水平を出します。下に出来た隙間は木材を入れ込む。

      

敷居が入ったら次は建具の設置。改修によって鴨居が直った為に逆に建具の入りが悪くなってしまうこともあります。
建具がつかえるところを切って大きさを縮めます。

    

囲炉裏作りの続き。
外にあったブロックを大きい物を下に敷き詰め、そして小さい物を4分の3程まで入れ、嵩増しをする。
そして家の裏にある土砂を入れて慣らします。

    

    

このあとは囲炉裏の顔とも言えるかまちの加工。棟梁の木工場で直角に製材をしてきました。木の種類はけやきです。
囲炉裏の寸法に合わせて印づけをしていよいよ切断。ここで特大の電動丸鋸が登場!
見るからに重そうですが、さすがの棟梁。ゆっくりと、まっすぐに分厚いかまちを確実に切っていきます。

なかなかこんなに大きな丸鋸を使う機会はありません。
棟梁が挑戦してみたい人はとの声に応えたのはSさん。1回目は浅く切り、2度目の深く切る時に挑戦しました!

    

    

加工したかまちを囲炉裏に取り付け。
時間が押してきたので、残りの取り付けは講座終了後に行いました。
ぴったりとはまり、木目の味わいがいい雰囲気を醸し出しています。
あとは赤土で中を成形。次回、いよいよ完成です!

    

建具も入り、すっかり部屋らしくなりました。

次回第11回講座12/22,23(土日)はリフォーム塾最終回。

畳を入れて仕上げに入ります。そして、最後の夜は棟梁、スタッフも参加してみんなで打ち上げです!

是非、皆様ご参加下さい。